物語 -STORY-

シルヴァラントとテセアラ。
かつて天の意向により、二つに引き裂かれていた世界は、
ロイドたちの活躍によって、あるべき姿を取り戻した。
そして、遥か昔に滅んでしまった大樹カーラーンに代わり、新たな世界樹が誕生した。

これが、神子コレットによる世界再生である。

一つとなった世界は、新たな時代へ進みだそうとしていた。

だが、世界が一つになったことで、新たな混乱ももたらされた。

大陸の大移動によって、今までの世界地図は機能を失い、
自然環境は大きく変化した。
砂漠化した街に突然降る雪。枯れた湖。
それは世界地図の変化による、自然環境変化の一環であると考えられた。
しかし実は、それらは世界の統合とは別の要因によるものだったのである。

その鍵を握るのは、かつての大樹カーラーンの精霊であった「ラタトスク」である。
ラタトスクは世界に大きな影響をもたらす存在なのだが、
現在はなぜか眠りについた状態にあり、そのために自然界のバランスが
乱れているのであった。

また、自然環境だけでなく、そこに住む人々の間にも変化は訪れていた。
かつて「繁栄世界」であったテセアラと、「衰退世界」であったシルヴァラント。
明らかに文明レベルの違う二つの世界が、突然一つに混じり合ったため、
衝突することも少なくない。
テセアラの人々はシルヴァラントの人々を見下すようになり、
シルヴァラントの人々は、そのような世界を生み出した「再生の神子」と、
彼女を擁立するマーテル教会、そしてテセアラ人に対して反感を覚えるように
なっていた。

世界再生から二年。
異常気象は未だ収まらず、人々の心に不安を植え付けていた。
そんな世界で、とあるレジスタンス組織が勢力をのばし始めていた。

その名は、シルヴァラント解放戦線「ヴァンガード」
反テセアラ、反マーテル教会を掲げ、虐げられたシルヴァラント人を
守るために組織された団体である。

当然のことながら、ヴァンガードとマーテル教会の対立は避けられなかった。
そしてついに、大規模な衝突が起こってしまう。
マーテル教会が「神子への反逆罪」の名目により、
パルマコスタで集会を開いていたヴァンガードを、武力制圧したのだった。
罪も無い人々が多くまきこまれ、パルマコスタは炎に包まれた。

これが「血の粛清」であり、その首謀者は、マーテル教会のロイドとされている。

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