物語

爪術(そうじゅつ)と呼ばれる特殊な技を使いこなす少年セネル・クーリッジは、妹のシャーリィと二人で小型船に乗り、霧の立ちこめる海上を漂流していた。
食料は尽き、体力も限界に達しかけたとき、突如として霧の中から島が姿を現す。
しかもそれは驚くべき速度で接近し、セネルが舵を切る間も無く、小型船は荒波に飲み込まれてしまう。
波打ち際で意識をとりもどした二人は、そこが普通の島ではないことを知る。
表面は土壌に覆われ植物が繁茂し、まるで島のような外観に変わってはいるが、足下に広がる大地は紛れもなく、人工的に造られた巨大な「船」だった。