「もうこんなゲームは作れない!?」プロジェクトチーフ 小野田裕之
はじめまして、開発プロジェクトチーフの小野田です。
このエッセイが載る頃には、ソフトが皆さんのお手元に届くくらいの時期でしょう。

現在の私は「エースコンバット3 エレクトロスフィア」を落ち着いて振り返りながら開発話を書ける状態となりました。それでは少々のお時間、お付き合い下さいませ。

今から2年前、「エースコンバット2」は、フライトシューティングゲームとしてお蔭様で好評を得ることが出来ました。
皆さんはその頃のTVCMを覚えているでしょうか?
キャッチコピーとして「もうこんなゲームは作れない」なんて豪語していたんですよ。当時、「おいおい・・・そんな事言うなよ・・・その後はどうするんだい!」と自社ツッコミをしたものです。

勿論、今回私たちはそれを越えるものを目指しました。可能性へのあくなき挑戦っていうのでしょうか。そんな意気込みを持ったスタートでした。



まず「2」を越えるために、私たちスタッフはどうしていったら良いか考えました。
大前提に、大空を飛んでいる感じをさらにパワーアップさせる!というのがあり、操作性、グラフィック、ボリューム、などの様々なゲーム的要素の強化が挙げられます。これらは、シリーズの最新作として当然行なうものとして考えていました(かなりパワーアップしましたよ〜!)が、それ以外にも、もっと情緒的な部分をゲーム中に引き出せないだろうかと思っていました。
それが「パイロットになりきってもらう!」という事でした。

ひたすらミッションをクリアして進んでいく今までのゲームでは、自分はなぜ飛ぶのか、なぜ戦うのか、周囲には誰がいて、どう絡むのかといった事は、ゲームの中だから、という勝手な都合でうやむやな物が多かったですよね。

しかし、よりゲームに浸り、パイロットになりきってもらう事を考えた結果、今回私たちスタッフは世界観から構築するところから始めて、ドラマと演出も強化しようという方向性を打ち立てたのです。